相続税の申告

相続税の申告

改正「相続時精算課税制度」のしくみ

(8)使い分けはどうする?

この制度は、一定の要件を満たす贈与者から満20歳以上の直系卑属である推定相続人や孫への贈与について適用される制度であるが、この制度では、贈与者ごとに、また、受贈者ごとに選択適用できることとなっている。

したがって、たとえば、父から長男に対する贈与にはこの制度を適用し、次男には通常の贈与を適用するということもできるし、また、母からの贈与は長男、次男とも通常の贈与を適用するということもできる。

つまり、片親だけに適用することもできるし、両親共に適用を受けることもできるわけだが、両親から贈与を受ける場合には、それぞれについて特別控除が受けられるので、父からの分2,500万円、母からの分2,500万円の合わせて5,000万円まで特別控除を受けることができるのである。

通常の贈与のように、贈与でもらったものを全部合計して、そこから基礎控除額の110万円を控除するというのとは、ちょっと違うので区別しておきたい。